出張報告:JSAI2024(M2・杉江直紀)
はじめに
こんにちは。M2の杉江直紀です。
2024年5月28日(火)〜31日(金)まで静岡県浜松市で開催された2024年度人工知能学会全国大会(以下 JSAI2024)で、コラボレーションデザイン研究室からは4件発表がありました。私は5月28日、29日に現地で参加し、29日に口頭発表を行いました。本記事では、その体験を共有し、学会で得た知見や印象についてご紹介します。
JSAI2024の概要
開催期間: 2024年5月28日 – 5月31日
開催場所: アクトシティ浜松 + オンライン
主催: 人工知能学会
発表内容
「MASSに基づく参加型施策立案支援ツールの開発と機能の検討」というタイトルで発表しました。内容はステークホルダーが参加できる参加型MASSツール環境の構築と、今年の1月に南草津のUDCBKで行った社会実験の結果についてを話しました。今後の研究に繋がる貴重なコメントを他大学の先生方に頂けました。
面白かった発表
個人的に聞いていて面白かった研究を二つ紹介します。
- HEMSデータを用いた居住者の属性および行動のモデリング
家電の電力の使用量さえ見て学習すると、人の生活スタイルやその日の家の中での人間の行動が推定できるよっていう研究内容でした。これを基に人の行動推定を行えれば、人の幸福度を損なうことなく、家電の不必要な電力使用量節約に貢献できるそうです。 - GISデータと街路画像を用いたLLMによる交通リスクの説明
- 街の道路の安全性・インフラを整えるために人力で頑張ってやってた道路の危険度の調査・分析を自動化を狙う研究。手法は以下のような感じ
- 交通事故予想モデルXGBoostに学習させて道路ネットワークごとに事故リスクを推定・リスクマップを作成
- (多分GISデータから)自動でその場所の画像を取得
- 画像をGPT4-visionに読ませて危険度などの説明文を書かせることで、画像+説明文のデータセットを生成
- BLIPという視覚言語理解の機械学習フレームワークをファインチューニング
- これでGISデータを入れるだけで自動でその地域の危険箇所と、危険な理由を生成できて、インフラ整備にかかるコストの削減が期待できるそうです。
- 街の道路の安全性・インフラを整えるために人力で頑張ってやってた道路の危険度の調査・分析を自動化を狙う研究。手法は以下のような感じ
ご飯の写真
感想とまとめ
学会会場には学生、先生方だけでなく、多くの企業の人たちも参加していてとても活気がありました。
浜松はB4時の発表でも来たので、他の大学の発表や、企業の展示ブースを見ることは普段の研究活動にはない刺激がありました。来年は大阪で地理的な魅力はないですが、来年もCDLからたくさんの面白い発表をしてくれることを期待します!